札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

「思考のすごい力」の読後感と現代医療や生物学の限界

 

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 休日を利用して米国の細胞生物学者のブルース・リプトン著「思考のすごい力」~心はいかにして細胞をコントロールするか~(原題は“The Biology of Belief”)を読みました。5月18日付けのブログでドーソン・チャーチ著の「思考が物質に変わる時」の読後感について触れましたが、このリプトン氏の「思考のすごい力」では信念は細胞を変え、人生を変えるとということを学術的な見解として述べているところが画期的です。

 私自身ここ数ヶ月、スピリチュアリズムの思想の中で、生物とは何か、人間とは何か、人間を取り巻く世界について(特に量子論も含めた広い意味での世界について)考え、思考を巡らせていました。そこで、出会った本が先日紹介した米国ホリスティック医療協会創設者のドーソン・チャーチ博士の「思考が物質に変わる時」と今回の世界的に著名なアメリカの細胞生物学者であるブルース・リプトン博士の「思考のすごい力」です。

 この書物の中で 衝撃的な箇所を引用します。第4章「量子物理学が生物学・医学を変える日は近い」の中で「実は米国人の死因の第1位は医原病(医療行為が原因となって生じた病気)である。副作用のために死に至ることもある」という箇所です。治療に用いた薬品の副作用の例としてリプトン氏は「女性の閉経に伴って起こる更年期障害に対して、合成エストロゲンの処方が当たり前に行われている。・・・この薬品は心臓や血管、神経系のエストロゲンレセプターにも影響を与え、これらの働きを撹乱する。そのため、合成ホルモン補充療法は重大な副作用を伴い、心血管症患や脳卒中などの神経系の機能不全を引き起こすことが明らかになった」と書いています。つまり現代医学が物理学では主流になりつつある量子論的な世界観を殆ど考慮せず、ニュートン力学の世界観に立脚し、細胞についてもその真のメカニズムを理解せずに、悪性の細胞を正常化しようとして投与した薬品がそれ以外の正常な細胞の機能にまで良くない影響を与えることを真に理解していないからだと述べています。また遺伝子は単なる細胞の設計図にすぎず、人間の意識や環境が細胞をコントロールしていることを突きとめていきます。

 後半のエピローグでは「地球はひとつの生命体である」(ガイヤという考え)や「わたしたちは宇宙/神の一部の現れ」というセクションがあり、「神とは宇宙を構成する環境全体のことなのだ」とも述べています。著名な生物学者の著者がなぜ、そのような価値観に至ったのかは是非この本を手に取って読んでいただきたいのですが、宗教とは無縁の量子論を打ち立てた物理学者やこの本の著者のリプトン氏のような生物学を深く探求した学者がわたしたちがこれまで目にみえるものだけを全てだと考えてきた物質至上主義が世界のほんの表面をなぞった考えに過ぎず、深い精神世界の真理、量子論が示すモノと思っているものの本質は結局エネルギーであることを正しく理解し、それを現実世界に当てはめない限り、現実問題の真の解決はないといことを示しているのです。

 これは単に量子論が明らかにしつつある世界がミクロの世界の問題というだけでなく、私たち人類が直面する医学や生物学の分野でも無視できないところまで来ていることを明確にしているのです。人類はニュートンの示した世界では常識だった考えから一段階飛躍して世界が「見ることができなくても実在する世界」と「物質を中心とする見える世界」から成り立っていることを事実として受け入れる段階に来ているのではないでしょうか。