札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

非日常の中で感じた霊性深化への道のり

 

f:id:tatsuf18:20180922164331j:plain

 2018年9月6日未明「北海道胆振東部地震」が発生しました。長い揺れではありませんでしたが大きな揺れを感じたためこれは大きな被害が出るなと感じました。地震発生から直後に北海道内全域が停電するという事態が発生し、東日本大震災の時とはまた違って災害の当事者になった感がありました。大型の台風が通過した上に震度7地震が襲った厚真町は大きな被害が出ました。また震源の近くに道内最大の火力発電所があり、そこが地震の被害で緊急停止したことで結果として道内全域のブラックアウトが起こってしまいました。

 先が見えない不安もある中で、まずは家族を始め安否の確認した後で少し体調を崩した事もあって、数日間家の中で過ごしました。私達が日常生活を不便なく送ることが出来ているのは普段あまり意識することはありませんが、電力や水を始めとした多くのインフラとそれを維持するための多くの人々の努力によって成り立っていることを実感させられました。「サバイバル・ファミリー」という映画がありますが、わずか数日ではありましたが電力や通信などのライフラインが途切れてしまうとあらゆることが非日常の世界になってしまいます。少しだけですが映画の場面と重なる光景がありました。

 普段できるだけ霊的意識を保つことを心がけているつもりの自分でしたが、災害直後はまず日常を取り戻すことに意識を向けざるを得ませんでした。2週間以上経ってようやく日常生活を送ることができるようになった今になって、災害時の自分の心の動きや行った行動、周囲の皆様との交流の中で、霊性深化に繋がることが何かないかを振り返ってみることにしました。

 霊的真理によって人間の本質が霊であり、肉体を伴った人生が終止符をうった後も霊的人生は途切れることなく永遠に続いていくことを確信している自分という存在ですが、日常生活の中では家族の一員であり、組織の構成員であり、地域社会で一定の役割を担っている存在であり、多くの人達と様々な絆で結ばれている存在でもあります。問題は霊的真理を知っている自分という存在がどのような内面の意識で日々の生活を送っていくのか、またその結果、具体的な行動にまで変化を起こすことができるのかということが問われてくるのだと思います。

 今回の災害を受けて、札幌シルバーバーチ読書会のメンバーにも主にメールを通して安否確認や何か被害がなかったか、日常生活に支障はないかなど連絡してみました。特に大きな被害に合われた方もなくて安堵するとともに、こうした非日常の出来事があっても皆様落ち着いて行動されている様子を伺い、現実にどのような出来事が起こっても霊的真理を共に学ぶ仲間がいるということがどれだけ力づけられるかを実感しました。また自分の身の周りでも災害復旧に向けて具体的な行動を起こされる方々の姿に勇気づけられることもあり、こうした時こそ日頃何を心の中心において生活しているのかが現れるのだと感じる場面もありました。

 世界的な気候変動の中にあって、日本は特に地震災害の多発地帯でもあります。今後国内のどの地域に住んでいても、大きな災害に遭遇する危険性はどなたにも存在しています。自然災害は科学技術が高度に発達した今日でも正確に予知することは出来ません。また高度な情報社会だからこそ、基本インフラが消失した時の影響は甚大です。災害への備えは、行政や地域社会、個々人においても常日頃から心がけることが大切です。

 ただそうした物質的な備えとともにより重要なことは霊的真理を知ってそれを常日頃から実践する生き方をする方が増えて行くことで、被害の拡大を少しでも緩和して、また心の安定と何かあった時に互いに助けあう社会の実現に向かっていくことができるだという確信が深まりました。この度の災害は短期間ではありましたが、多くの方々がふと立ち止まって自分の生活や生き方を見つめ直すきっかけにしていただくことが出来たら、より良い人生を送っていくための糧にしていけるのではと感じました。人生において様々な困難に直面するということは、そこで何らかの気付きを得て、それが霊性の進化向上に繋がることが出来たら、その困難に出会ったことがプラスに転じます。そのような心構えを持って霊的人生を深めて行きたいと改めて思いました。