札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

今日の世界の抱える本質的な危機とは

f:id:tatsuf18:20201129152911j:plain

米国大統領選挙と民主主義の危機
 米国大統領選挙が終了して1ケ月近く経過していますが、未だに次期大統領は決まっていません。米国の主要マスコミは、次期大統領はバイデン氏に決定したと報道しています。次々と選挙不正が明るみに出て来ているのにそのことはあまり大きく取り上げられず、トランプ大統領が負けを認めないので、不服を申し立てているに過ぎないかのように報道を続けています。更に大手マスコミだけでなく、無国籍的な巨大IT企業(グローバル企業)や大手SNSまでが、情報検閲をしているという報道もあります。この度の選挙の過程を通して私達が注目しなければならないのは、民主主義の牙城とも言える米国で、その最も象徴とも言える大統領選挙で大規模な国家レベルでの不正が行われていたかもしれないということであり、もしそれが真実であれば民主主義への重大な危機であるということです。
  今回の選挙に関して米国で著名なシドニー・パウエル弁護士は民主党であれ、共和党であれ選挙の不正に対しては処罰するという姿勢でその言動が注目されています。そして11月25日にジョージア州ミシガン州で訴訟を開始しました。その中の一つはドミニオンという投票システムそのものが不正に操作され、選挙結果を改ざんしたというものです。もしこうしたことが事実であれば、現在の結果だけをみて次期大統領が誰であるかを判断することは現時点では出来ないということです。そして今回の選挙で最も重要な点は、民主党共和党のどちらが勝利したかではなく、民主主義の根幹をなす選挙システムそのものが脅威にさらされているということです。この度の選挙が例え僅差であっても、正当な選挙結果を反映したものであれば、その結果選ばれた大統領を祝福すべきでしょう。その意味で、シドニー・パウエル弁護士の起こした裁判の行方を注目したいと思います。

香港国家安全維持法による人権弾圧 
    私達は、2020年に入って新型コロナウィルスの脅威に晒されてきました。その脅威は今も増幅を続け、世界ではこの危機を乗り越えるためにワクチンの開発や治療薬の開発も急ピッチで進められています。感染拡大を防ぎながら経済危機を乗り越えるための様々な行政の施策や企業側の努力、また個々人の努力も続けられて来ました。ただこの間にこのウィルスの発生源である中国が、今年に入って行ってきた問題の一つに香港における香港国家安全維持法の施行による基本的人権の弾圧や言論弾圧があります。香港返還の条件であった1国2制度の根幹を揺るがす法律として多くの識者が懸念を表明しています。そして香港で昨年6月に違法集会を扇動したとして、公安条例違反罪に問われた著名な民主派活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏、林朗彦(アイヴァン・ラム)氏、日本でも著名な周庭(アグネス・チョウ)氏の3人の公判が11月23日に行われ、それぞれ起訴内容を認めたようです。そして保釈の継続は認められず、3人は即日収監されたといいます。この問題については、世界各国から抗議の声が上がっていますが、もはや1国2制度は形骸化してしまい、自由の火は消えかけています。

国際法を無視した中国の膨張主義
 更に南シナ海東シナ海における強大な軍事力を背景とした国際法を無視した領海侵犯はその勢いが止まらず尖閣諸島の領海内に中国船が長期間留まり続け実効支配の最終段階に入っていると指摘する向きもあります。香港の次は尖閣諸島や台湾に対してもその実効支配を目指しているのは明らかで、新型コロナ問題や米国の政治的空白につけ込んで軍事的な侵攻を虎視眈々と狙っているようにも見えます。私達はこれまで、中国政府による新疆での人権侵害(ウイグル問題)やチベット族に対する人権弾圧(チベット問題)を中国国内の問題としてあまり注意を向けて来ませんでした。しかし、とどまることを知らない中国の軍拡路線は唯物共産主義思想を背景として信教の自由や言論の自由を認めずに一つの思想によって世界支配を目指すもので、その脅威が目前に迫っていることを認めざるを得ない状況になってきています。ここで、私達がもう一度考えなくてはならないことは、民主主義や基本的人権はこれまで人類が長い闘争の歴史をかけて、勝ち取って来た制度であり共産主義一党独裁体制とは相容れないものであるということです。

歴史の教訓を生かすには
 ちょうど今から100年程前の第一次世界大戦の最中の1918年-1919年にかけて人類はスペイン風邪と言われるインフルエンザの大流行により当時の世界人口(18億-19億)のおよそ27%にあたる5億人が感染し、一説には5000万人から1億人の死者を出したと言われます。その後1929年から始まった世界大恐慌、更に1939年からの第2次世界大戦の勃発という最悪の事態に至りました。今日の世界の状況を大局的に見ると様々な面で当時の世界との共通点を見出すことができます。戦史研究家の林千勝氏は「日米戦争を画策したのは誰だ」の著作の中で国際金融資本家・ロックフェラーと好戦家・ルーズベルト、そこにつけこむスターリンコミンテルンなどの国際共産主義運動の策謀という構図で日米戦争が仕組まれたものであること、その危険性を見抜き、彼らと対峙したフーバーについて様々な資料を駆使して解説しています。もちろん、こうした見解は私達が歴史の教科書で学んだ史実とは大きく異なっており、何が真実なのかは、多くの検証作業が必要でしょう。
真実を見極める目を
     ただ一つ言えることは、今日の高度情報化社会にあっても、真実を見極めることが如何に困難を極めるかということです。大手マスコミの報道すること、多くの人々が正しいと思っていることが真実であるかどうかは、多くの反証や真実が何かを追求する強い意志がなければ容易に判断することは出来ません。私自身、様々な情報に触れる中で何が最も真実に近いかを最終的には自分の感性や理性の声に耳を傾けて判断するしかありません。一つの判断材料としてトランプ政権の批判をする識者の方も多くいますが、現実問題として北朝鮮の脅威は現在のところ沈静化しており、中東においてはイスラエルアラブ諸国の関係が好転し、中国共産党に対する明確なメッセージによって現時点でのアジア諸国に対する軍事侵攻は防がれているという事実です。独立国家としての最低限の法整備や他国から侵略されることに対する備えを持たない我が国にとって、米国の政治動向は他人事ではありません。いずれにせよ今日の混迷に満ちた時代に真実はどこにあるのかを常に冷静な目で見つめることが今何より問われているのではないでしょうか。