札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

神の摂理としての因果律と世界の人々の意識の変化

 

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私達の人生と「因果律

 スピリチュアリズムを深く学び、日々の生活の中で霊的真理の実践を繰り返していく中において私達は、多くの困難や時には苦しみの体験をします。そのような時にまず思うことは、自分自身が生まれてから今日に至るまで、更には再生する前の人生において自分自身が作った神の造られた摂理(法則)に反した行為(罪)を行ったことに対する罰としての苦しみに今遭遇しているのだと自覚できることです。その苦しみを感謝して乗り越えることを通して、悪いカルマの精算を行う機会なのだと思えれば、その苦しみは軽減されるだけでなく、霊性の向上への道に繋がっていくのです。スピリチュアリズムでは、私達が歩んでいるそれぞれの人生は再生する前から、自らの意志で悪いカルマの精算と霊的成長のためには苦しみの体験が必要であることを理解した上で、自ら願い出て今の人生を歩んでいるのだと説きます。その意味で、人生で生じる一見すると不幸な出来事や、理不尽に思えることも決して気休めではなく、積極的に立ち向かって克服することによって、神の造った摂理である「因果の法則」を通して苦しみを善因に転換することによって、善なる結果としての悪いカルマの精算と霊的成長という人として、最も願ってきた善果を得ることが出来るのです。

 スピリチュアリズムに出会う前は「何故自分はこんなに苦しまなければならないのだろうか」とか「世の中は、どうしてこんなに理不尽で不公平なのだろうか」とつい不満やマイナスの思いが襲ってくる状況がありました。そうした出来事も、スピリチュアリズムの指し示す霊的真理に照らしてみると、苦しみの体験を通して自分の罪の精算とさらなる霊的成長のチャンスであるという思いに転換できて乗り越えることが出来ました。そして自分の生きている地上人生を永遠という時の中のほんの僅かな、かけがいのない瞬間だと立体的に俯瞰することによって、ものごとを少し離れたところから冷静に見つめることが出来るようになりました。

新型コロナウィルス禍と得られた教訓

 今世の中は、新型コロナウィルスの問題や、気候変動、経済危機など物質的な価値観だけで見れば、不安や混沌が満ちています。しかし、見方を変えて、個人のカルマの精算と同じことが全人類次元で起こっているとしたら、それを甘受して個々人が自らの人生観、価値観を神の造った摂理に合致した利他の生き方に転換出来たら、それは個々人のカルマの精算と霊性の向上に繋がる大きなチャンスとも言えるのです。先回、先々回のブログで新型コロナの発生後、世界を敵に回したような中国共産党の記述をしましたが、どんなに力で言論封殺や人言侵害を行って、一時的に人々を支配しているように見えても、神の造った摂理に違反している以上、その罪に対する罰としての国家的カルマの精算を迫られることは、これまでの歴史を見ても明らかです。これまで地上に現れた独裁政権が最終的には、様々な原因で崩壊していったのは長い目で見たら因果律で説明ができます。ただそれは、今日の一見成功しているように見える1990年代以降のグローバル資本主義にも、同様のことが言えます。格差の増大による国家の分断や民族対立など、物質中心の古い資本主義経済システムも今大きな危機に瀕しています。

SDGsに見られる人々の意識の変化と未来への希望

 こうした状況の中で、世界的に一つ大きな潮流が生まれて来ています。それは2015年に国連総会で全会一致で決議されたSDGsに見られるような地球全体の持続可能な開発目標として17の目標(Goal)を定めて、更に169のターゲットに細分化して2030年までに達成しようとする動きです。これまでの国連の目標と異なっているのは、国だけでなく多くの企業や、自治体、個々人に至るまで多くの団体や個人がこの運動の趣旨に賛同して、その目標を共有化していることです。投資家の間でもESG投資といって、SDGsが掲げるような課題解決型の企業に積極的に投資しようという動きが活発化して、ある統計によると世界の1/3程の投資がESG投資になりつつあるというのです。

 多くの人々が、これまでの利己的な価値観では世界は近い将来持続可能でないこと、つまり気候変動や紛争の拡大、不幸の連鎖は必ず自分にもその結果が帰ってくることを実感し始めているのです。長い目で見れば、自分や自分の家族だけでなく、周りの人々、周りの国々が安定して共存出来なければ、未来に希望が持てないことを多くの人々が感じているのだと思います。つまり、自分の世代だけでなく未来の世代にまで思いを馳せなければ真の幸福に至れないこと、利他的に生きなければ未来に希望が持てないことを多くの人々が感じ初めているのです。スピリチュアリズムは、霊的真理という宇宙の法則について明らかにした高級霊からの通信をまとめて実践を促す運動であり、これまでの宗教とは全く異なるものです。人類は今産みの苦しみの中にあって、それでも少しづつ光明に向かって歩みを進めているのだと思います。1848年から地上に展開されてきたスピリチュアリズム運動は、今日多くの国々の多くの人々に浸透しつつあります。そのナザレのイエスを頂点として高級霊団を中心とした地上人類救済計画に世界中の霊性に目覚めた人々とともに参画して、物質中心の霊的に見れば真っ暗で陰鬱な今日の地上世界を利他愛に満ちた幸福な世界に転換して参りましょう。