札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

「文明は〈見えない世界〉がつくる」から見える文明の変遷とスピリチュアリズム(1)

 

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 ここ数回、日常生活の中で感じた霊性の進化への道のりや神の摂理の絶対性への確信と日々の生活について考察して来ました。今回は、少し話題を変えて、今年に入って読んだ書物の中で、様々なインスピレーションを受けた書物についての考察とスピリチュアリズムに照らしての私見を述べることに致します。

 今年の4月くらいに読んだ本で松井孝典氏の著書「文明は〈見えない世界〉がつくる」についてです。松井氏は現在千葉工業大学惑星探査研究センター所長で専攻は比較惑星学、アストロバイオロジー、文明論です。この本は2017年1月に岩波新書として発刊された本で一般の方にもわかり易く宇宙論や文明論を展開されています。

 私自身ずっと以前から物理学や宇宙論には興味を持っていたので、松井氏の著書は読ませていただいていました。書店でこの本が目に止まったのはタイトルの「文明は〈見えない世界〉がつくる」という興味を引くものであったためです。読み進むにつれて何度も共感する箇所があり、本は赤線だらけになってしまいました。

 「はじめに」の中で、アインシュタイン特殊相対性理論「運動している場合には、時間や空間が伸び縮みする」によってスマートフォンなどに内蔵されているGPSは正しく作動し、私達は位置情報サービスを受けることができているという部分があります。人工衛星と地上で流れる時間には違いがあり、それを補正するため使用されているのがアインシュタインの理論であるということです。

 「法則」とか「原理」とか呼ばれるものは言葉や数式といった形で我々の前に姿を表しますが、そうしなければ決して目にすることは出来ません。考えることでしかたどり着かない〈見えない世界〉はひっそり存在するそれらのものを求めて人類は1万年に亘り思考と思索を繰り返して来たといいます。人類の歴史とは、自然を〈見える世界〉とするならば、〈見える世界〉の奥にある〈見えない世界〉を追い求める旅だといいます。自然の原理とは何か、何がこの世界のルールを決めているのか、それらの謎を解くための旅が人類の歴史だとしています。

 スピリチュアリズム普及会のHPでスピリチュアリズムの思想Ⅱの「神について」ー(4)神認識に関するさまざまな見解と問題点の3)現代科学と神認識の中で「20世紀に入り、ニュートン物理学の大前提とされていた物質観(*物質とは一定の質量と容積を持つもの)に根本的な修正が加えられることになりました。」と書かれていますが、正に現代を代表する多くの科学者の価値観が、これまで当たり前とされてきた常識を覆し単純な唯物論的世界観や、進化論的世界観では説明できな事象が多く見出されるようになってきたのです。

(下記スピリチュアリズム普及会のHPを参照下さい)

(4)神認識に関するさまざまな見解と問題点/1.神について

 ここでは、あまり科学的な知見を詳述することは避けますが、アインシュタインが宇宙規模のマクロな世界における〈見えない世界〉つまり時空における運動の正体をリーマン幾何学を用いてモデル化することに成功したのが特殊相対性理論一般相対性理論の内容でした。これに対して、それまでの科学技術では決して捉えることのできなかった極微とも言うべきミクロの世界における〈見えない世界〉の法則を明らかにしつつあるのが量子論です。具体的なスケールで言えば、光で見える宇宙の果ては、10億✕10億✕10億mというスケールです。一方素粒子標準模型が描く世界は、10億✕10億分の1mのスケールです。実は更に極微の空間スケールも考えられていて、我々が経験で知ることが出来る世界の下の10の36乗分の1という空間スケールになると時間や空間が量子力学的に不確定になってしまい、物理学的には意味のない(幻想に過ぎない)ものになってしまうといいます。

 今日この一般相対性理論量子論を結びつける究極の大統一理論として注目されているのが超弦理論です。少し長くなりましたので、この超弦理論からは次回に譲ることに致します。