札幌スピリチュアリスト・ブログ

スピリチュアリストとして日々感じたことや、考えたこと、書籍の紹介などを徒然なるままに記します。

「感染症の世界史」の読後感と今人類が直面している脅威

 

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 先週末に石弘之氏著の「感染症の世界史」を購入し、先程読み終えました。読んだ動機は、今世界的な脅威として私達の日常生活にまで様々な影響を与えている新型コロナウィルスの問題について、現在進行形でのみ一喜一憂するのではなく人類史の中で俯瞰してこの問題を考えてみる必要性を感じたからです。人類は、これまでの歴史を通して、絶滅の危機も含めて何度も様々な脅威の中を生き抜いて来ました。飢餓や世界大戦、地震津波、火山の噴火などの自然災害、急激な気候変動、そして感染症の世界的流行、経済危機など様々な脅威です。筆者の石弘之氏は東京大学卒業後、朝日新聞社に入社、その後東京大学北海道大学大学院教授、ザンビア特命全権大使などを歴任し、その間アフリカ、アマゾン、ボルネオ島などで長く働きマラリヤコレラデング熱アメーバ赤痢など様々な熱帯病の洗礼を受けたといいます。半世紀の間、環境問題に取り組んで来ましたが、病気の環境史に挑戦したのが本書であるといいます。

 この本を読み終えて、私達が世界史や日本史で学んで来た表舞台の様々な出来事の背後に感染症との闘争の歴史が綴られてきたことを改めて体系的に学ぶことが出来ました。そして今私達が戦っているウィルスとの戦いは、こうした人類と微生物との戦いの延長線上にあり、これからも続けられていく戦いの過程にいるということを再確認させられました。石氏は、まえがきの中で「私たちは、過去に繰り返されてきた感染症の大流行から生き残った『幸運な先祖』の子孫である。そのうえ、上下水道の整備、医学の発達、医療施設や制度の普及、栄養の向上など、様々な対抗手段によって感染症と戦ったきた。それでも感染症は収まらない。・・人間が免疫力を高め、防疫体制を強化すれば、微生物もそれに対抗する手段を身につけてきた」と述べています。そして感染症が人類の脅威となってきたのは、農業や牧畜の発明によって定住化し過密な集落が発達し、人同士、人と家畜が密接に暮らすようになってからだといいます。

 この度の新型コロナウィルスは中国の武漢から広がりました。この本は2014年に出版されたものを2017年に加筆・修正のうえで文庫化したものですが、石氏は終章の『今後、感染症との激戦が予想される地域は?』の中でお隣の中国と、人類発祥地であるアフリカであると述べています。中国はこれまでも何度も世界を巻き込んだパンデミック震源地になってきたといいます。過去3回発生したペストの世界的流行も、繰り返し世界を巻き込んできた新型のインフルエンザも、近年急速に進歩を遂げた遺伝子の分析から中国が起源と見られるといいます。WHOとユニセフの共同調査によると中国では上水道と下水道を利用できない人口は、それぞれ3億人と7億5000万人に達するといいます。つまり公衆衛生上深刻な問題を抱えているのです。筆者は、今日の事態を数年前に予測していたと言えます。それに加えてこの度の感染拡大では、初期の段階で中国政府による情報の隠蔽があったということも指摘されています。これは私見ですが、思想や武力や権力によって人々を抑えつけようとして来たことが、今回の事態を拡大させてしまったことを多くの人々の知るところとなってしまったように思います。

 さて、私達はこうした人類の感染症との戦いの歴史を踏まえた上で今日の脅威にどのように対峙していくべきなのでしょうか?これは私自身が今最も感じることなのですが、今日本の多くの人々は自分が感染するということよりも如何に人に感染させないようにするかということに対して最も意識を持っていると思います。軽い症状でも人にうつす可能性があれば、なるべく外出を控え、一人でも感染者を減らし重篤になってしまう人を一人でも減らそうと社会全体が取り組んでいます。経済的な面や、通常の生活と比べれば不便なこともありますが、皆今の時を耐えて他の人々に苦しみを与えないように国を上げて出来るだけのことをしようと努めています。その姿を見ていて昨年の北海道胆振東部地震の直後に北海道におけるブラックアウトの時を思い出しました。あの時も人々は、パニックになることなく冷静に行動していました。それは、自分たちが日々過ごしている社会や周りの人々との信頼や共感に基づく連帯感というものだと思います。決して強制的にやらされているのでなく、自然に対処していると思うのです。

 今日本は感染症の脅威という国難にあります。これからも自然災害や、経済危機、また他国からの脅威など様々な困難が私達の前には待ち構えています。私達がこうした脅威を前にして、立ち向かっていくことが出来るとしたらそれは他者を思いやり、共感し、他者の痛みを我が事ととして感じ取ることができる利他愛に基づく人生観をしっかりと身につけることではないでしょうか。真の国力とは経済力や軍事力という目に見える力ではなく、人と人との信頼を核とした目に見えない力による強い絆なのではないでしょうか。スピリチュアリズムを学ぶ中で、私は今そのことを日々自分に言い聞かせながら多くの人々と共に戦っていきたいと感じています。これから生まれて来る子孫から『幸運な先祖』と言ってもらえるような生き方を目指して。

 

 

 

スピリット・ヒーリングの実際とハリー・エドワーズ

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 危機の時代だからこそ

 2020年に生きる私たちは、これまでの人類が経験したことのない大きな時代の転換点に生きています。それは科学技術の急激な発展と技術革新によって生活の利便性は向上しましたが、持続可能な発展という意味では、むしろ脅威が増大している時代に生きているからです。特に目覚ましい情報通信技術やモビリティ技術の発展によって、世界中の人々が相互に影響を及ぼす時代を迎えました。それは同時に脅威の伝搬もかつてない勢いで拡散されることを意味しています。昨年からオーストラリアやブラジルや北米の森林火災のニュースを見るにつけ、気候変動のリスクがかつてない規模で現れて来ていることを感じます。そして、今年に入って今身近な危機として私たちに迫っているコロナ・ウィルスによる新型肺炎パンデミックになることがほぼ確実という専門家もでてきています。相互依存がかつてなく深まった今の時代だからこそ、こうした脅威が一部の国や地域だけでなく世界中の人々の脅威となっているのだと思います。また一方で利便性を追求した結果として誕生した高度なICT技術やAI技術がそれを用いる私達の理性や霊性が追いついていなければ、脅威にもなりうることを多くの識者が指摘しています。このように私達を取り巻く環境は、決して楽観できる状況にはありません。ただ、このような危機の時代だからこそ、目には見えなくても明確に存在し、私達の本質を成している霊とは何かについて考えてみる必要があるのではないでしょうか。

 公開ヒーリングに参加して

 昨年11月3日(日)に横浜市の“アートフォーラムあざみ野”で開催された日本スピリチュアル・ヒーラーグループ主催の第20回公開ヒーリングに札幌シルバーバーチの会として川端様とご一緒に参加させていただきました。はじめに「スピリット・ヒーリング」について説明があり、その後川端様を含む6名の皆様が直接ヒーリングを受けられる場に参席させていただきました。私自身は2度目の参加となりましたが、6名の皆様のヒーリングの様子を拝見するだけでなく、参加者全員に対してもヒーリングを体験する場があり、深い感動と霊的恩恵を受ける機会を与えられました。以前からヒーリングに関しては関心を持っていたのですが、その場が高級霊の臨在を感じる崇高な愛の雰囲気の中で深い安らぎを感じるとともに、スピリチュアリズムに対する確信を新たにする場でもありました。

 そして最近、公開ヒーリングの講義の場でも登場したハリー・エドワーズの著書『霊的治療の解明』を読む機会に恵まれ、スピリット・ヒーリングについて再度整理する機会がありました。ハリー・エドワーズ(1893~1976)はロンドンに生まれ、ナザレのイエス以来最大の霊的治療家と言われる人物です。1935年頃からスピリチュアリズムに興味を持ち、たちまち霊的治療能力を発揮します。英国サリー州シェアに広大な治療院を設けて、難病・奇病の人々を含む世界各地からの治療依頼者を治癒させました。長く英国霊的治療家連盟の会長を務め、世界の霊的治療家の最高峰と仰がれる人物です。私自身がスピリチュアリズムに触れる契機となった身近な人の精神疾患に関しても、その原因が肉体的なものだけでなく、人体を構成する霊的な要素も含めた精神治療が必要であることを実際のヒーリングの現場とハリー・エドワーズの著書を読んで更に実感させられました。

ハリー・エドワーズの言葉

 第11章の精神治療の最後にハリー・エドワーズの以下のような記述があります。
「立ち現れつつある未来の世界は素晴らしいものですが、今はまだ闇の中にあります。ああ、人類という家族の中に生まれ合わせた以上、当然受ける権利のある光を、人々の眼から覆い隠そうとする人々がまだいるのです。スピリチュアリズムの核心である偉大な慰めと治療と霊的訓えの使命は、これまではまだ必ずしも充分に人類を正しい道に導いて来なかったと言われるかもしれません。しかし、そうではないのです。いつの世にあっても、誤った教えや無知から犠牲者を救おうとして多くの努力が払われてきたのです。霊的治療は現代に再生賦活しようとする神の働きの一側面なのです。それが成功するとき、人類の重荷は軽減されます。霊的治療の背後には人類の霊化という偉大な動機が潜んでいるのです。真理である以上、それは永らえることでしょう。」 

 更に第16章の結語の中に以下の記述があります。「私たちは、創造を支配する法則の中に霊的進歩という目的を見出します。それは物理的な因果の結果にすぎない冷たい進化以上のものです。人間の進歩はたえず霊的満足に基づく高次の生活方式を求めてきました。しかし、いかなる進歩も、人間が生命の価値をよく理解するまでは達成されません。 人類の歴史上の危機の時代におけるイエスの到来は、私たちに正しい生活のための霊的指針を与え、病気を癒すことによって神霊の力を示しました。初期教会の成長は、新しい真理を説き病気を癒すという二重の実践活動によったと、歴史家は言っています。この成長と共に、教会に個人的な権力と富を所有したいという欲望が生じて、治療の力は次第に衰えていったのです。 今日科学的知識の進展にともなって、人類の歴史にもう一つの危機の時代が訪れ、物理的関心が霊的思想を覆い隠す傾向が生じ、そのために霊的治療の能力が人間の霊的本性と人類同胞思想の真理を示すために再定義されたのです。」

今こそ求められる霊的真理に対する深い理解

 つまりスピリット・ヒーリングは病を癒すという働きの背後に、物質至上主義、科学万能主義により霊的真理に対する無知の状態を克服できないでいる現代人にイエスの時代とはまた違った意味で、理性で受け入れることができる霊的指針を与えるという目的が明確にあることを示しています。ヒーリングを行う主体は霊界の霊医であり、ヒーラーは地上の道具であるということがスピリット・ヒーリングの意味であり、ハリー・エドワーズこそスピリット・ヒーリングの体現者であったと言えます。

 このようにハリー・エドワーズは近代的知性を備え、条理を尽くした証明とデータを充分に提示し、しかも実際活動において前人未到の業績を達成し、かつその実践についての方法を普遍化した人物として、現代に生きる私達に「なぜ霊的治療は可能か」という問いに答えるに相応しい人物であったと言えます。この度、スピリット・ヒーリングの恩恵に預かる機会を与えられたことに深く感謝するとともに、スピリチュアリストとしての自らの歩みに生かしていきたいと心から思います。冒頭に述べたように世界的な危機の時代だからこそ、人間の本質が目に見える物質ではなく、目には見えなくても明確に存在する霊であること、そして霊的治療は実際に多くの人々を救済してきたという事実を私たちは直視する必要があります。是非、「霊的治療の解明」の一読をお勧めするとともに、日本スピリチャル・ヒーラーグループの公式サイトに触れていただければ幸いです。

◯ハリー・エドワーズ 著新装版「霊的治療の解明」(参考HPより)
https://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68323291

◯日本スピリチュアル・ヒーラーグループの第一公式サイト
https://spiritualhealing-volunteer.jp/index.html

◯第20回公開ヒーリングを終えて(日本スピリチュアル・ヒーラーグループの第一公式サイトより)
lhttps://spiritualhealing-volunteer.jp/service/demonstration/archive/demo191103-20.html 

 

人類の歴史への回顧と何故今スピリチュアリズムなのか

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人類の精神史を俯瞰する
 最近、これまでの人類史を俯瞰する試みが知の巨人と言われる方々の文献を読んでいく中で散見されます。ここ数回紹介させていただいたサピエンス全史やオリジン・ストーリーもそうですが、人工知能に関する書籍やこれからの近未来について書かれた書籍の中にも人類史を回顧する試みが多く見られます。日本は現在人口減少社会を迎えて、平成元年頃(30年前)には毎年70万人くらい死亡数だったのが、現在は約140万人と倍加して、今後も増え続けていくことが予測されます。そのような時代背景もあって、終活という言葉が巷で多く聞かれるようになったことも頷けます。少子化によって、人口が減少に転じるとともに高齢化率が上昇し日本はある意味で成熟社会に入ったと考えても良いのではないでしょうか。一方で、第4次産業革命とかSociety5.0という言葉に見られるようにサイバー空間と現実社会(フィジカル空間)が高度に相互連携を果たしてAIの登場によって、人間の労働の価値が問われる中で人間の本質について深く考えざるを得ない状況になったとも言えます。

 日本人の書いた書籍の中にも多くの知見が溢れていますが、立命館アジア太平洋大学(APU)学長でライフネット生命創業者の出口治明氏著の「哲学と宗教全史」は古代ギリシャから現代まで、100点以上の哲学者・宗教家の肖像を用いて初めて体系的に語る教養書とされていて、今月に入って一気に引き込まれて読みました。そこで、ふと思ったのはこれまでの長い人類史の中で人生100年時代と言われる現代ほど、人々が長生きしている時代はありません。数千年に及ぶ人類の叡智をインプットして、しかも戦乱に明け暮れる地域は別としてそれを収集整理して、現代人が必要とする知識や技術、更には思想・哲学へと転換してアウトプットすることが可能となった時代はないという事です。出口氏の著書を読むと人類の精神史を形成してきた哲学者や宗教指導者がその時代の平均的な寿命よりは長く生きたかもしれませんが、現代人と比較して比較的短命であったことが分かります。その意味で現代人は過去の人々の叡智を十分に時間をかけて、しかも情報技術の発展の恩恵を受けて整理された形で学ぶことができるのです。

人口減少・成熟モデルとスピリチュアリズム

 日本は今後、本格的な人口減少・成熟社会を迎えるということは悲観する必要はなくて、しっかりした人口減少社会のモデル、持続可能な社会のモデルを構築できれば人の幸福の実現という面で、新しい生き方の先駆けを組み立てられる可能性を持っていると言えます。現在その日本で、死生観に関する議論が多く展開され、書店に行っても精神世界や死後の世界に関する書籍が増えているというのは、正しい意味でのスピリチュアリズムが浸透していく上で、その土壌が整えられてきているとも言えます。同時にこれまでの物質至上主義、唯物的な価値観の限界も至るところで露呈しつつあります。その意味で現代は高い精神性(利他性)に根ざした持続可能な社会を目指すか、これまでの物質的な価値観や利己性に根ざした狭量な価値観に埋没してしまうかの分岐点に立っているとも言えます。

 スピリチュアリズム運動が地上に展開されるようになった1848年から既に150年以上が経過し、シルバーバーチの霊訓が世に現れ霊媒のモーリス・バーバネルの死後40年近い歳月が経過した現代は特殊な時代です。それは長き歴史をかけて多くの先達が人類の霊性の向上に向けた努力を徐々に発展させてきた地上人側の蓄積と既に他界してそこで更に多くの経験を通して高い霊性を持った霊界の高級霊からのメッセージが霊媒現象を通して地上世界で交わって一つの大きな流れとなって人々の知性と霊性に刺激を与えつつある時代だからです。このブログでもこれまで何度も紹介してまいりましたが、是非多くの皆様がシルバーバーチの霊訓スピリチュアリズムの思想体系に触れられて全ての人々に必ず訪れる死後の世界の正しい知識を得て、充実した人生を送られるように願ってやみません。

※参考資料 出口治明氏著「哲学と宗教全史」内容紹介:
☆はじめに──なぜ、今、哲学と宗教なのか?  
☆第1章──宗教が誕生するまで 
☆第2章──世界最古のゾロアスター教がその後の宗教に残したこと 
☆第3章──哲学の誕生、それは“知の爆発”から始まった 
☆第4章──ソクラテスプラトンアリストテレス
☆第5章──孔子墨子ブッダマハーヴィーラ 
☆第6章(1)──ヘレニズム時代にギリシャの哲学や宗教はどのような変化を遂げたか 
☆第6章(2)──ヘレニズム時代に中国では諸子百家の全盛期が訪れた
☆第6章(3)──ヘレニズム時代に旧約聖書が完成して、ユダヤ教が始まった 
☆第6章(4)──ギリシャ王仏教徒になった?ヘレニズム時代を象徴する『ミリンダ王の問い』 
☆第7章──キリスト教大乗仏教の誕生とその展開
☆第8章(1)──イスラームとは? その誕生・発展・挫折の歴史 
☆第8章(2)──イスラームとは? ギリシャ哲学を継承し発展させた歴史がある 
☆第8章(3)──イスラーム神学とトマス・アクィナスキリスト教神学との関係
☆第8章(4)──仏教と儒教の変貌
☆第9章──ルネサンス宗教改革を経て哲学は近代の合理性の世界へ 
☆第10章──近代から現代へ。世界史の大きな転換期に登場した哲学者たち  
☆第11章──19世紀の終わり、哲学の新潮流はヘーゲルの「3人の子ども」が形成した     
☆第12章──20世紀の思想界に波紋の石を投げ込んだ5人

・参考になった書評 岩佐文夫氏

 

2020年を迎えて、これからの10年を展望する

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新年あけましておめでとうございます。

 あくまで一スピリチュアリストの個人的見解として、近年の歴史を振り返って見ると時代の節目、節目で価値観が大きく転換する分岐点が存在するように思います。例えば、1848年という年は人類史にとって大きなエポックメイキングの年でした。それは、一方でカール・マルクスフリードリヒ・エンゲルスが共同で執筆した「共産党宣言」が出されて唯物弁証法唯物史観が世に現れた年であり、フォックス家事件(ハイズビル事件)が起こってスピリチュアリズム運動が本格的に展開し始めた年でもあります。その後20世紀は2度の世界大戦を経て、東西冷戦時代に入り、1989年にはベルリンの壁の崩壊、ソビエト連邦の解体などを経て唯物論に基づく共産主義国家というのは次第に地上から姿を消して行きました。その後経済システムとしては資本主義体制がほぼ地球上の全ての国々の共通のシステムとなりましたが、矛盾を内包しておりそれが次第に大きくなりつつあります。

 一方でスピリチュアリズムの歴史を振り返ると、1981年には約60年に亘って霊媒のモーリス・バーバネルを通して人類最高の叡智である霊界通信を送り続けて来たナザレのイエスを頂点とする高級霊団の総意を結集したシルバーバーチからの通信がバーバネルの死とともに終了し、40年近くが過ぎました。日本ではスピリチュアリズム普及会の皆様が世界3大霊訓を始めとしたスピリチュアリズムの文献と記録を収集整理・体系化されてHP上に掲載され、どなたでもインターネットを通じて霊的真理に触れる機会を多くの人々が享受できる時代が訪れました。

 2001年9月11日に生じた米国同時多発テロ以降、 米国の政治学者サミュエル・P・ハンティントン 教授の著書「文明の衝突」が現実味を持って論じられるようになり、宗教的価値観の違いや民族間の対立は東西冷戦終了後、返って先鋭化するようになっています。今日、全ての産業のデジタル化が進み、AIの急激な発展によってシステムとしては利便性が高まってまいりましたが、一方で人と人との心の繋がりが希薄化し、経済格差の拡大は持続可能な社会の脅威となりつつあります。

 2020年という年は、これまでの目に見える物質を中心とした価値観(それは政治経済システムだけでなく生活のあらゆる側面に亘る)では、もはや乗り越えることができない臨界点に人類が達しつつあることを人々が実感として感じはじめる節目の年になるように感じます。精神文明の興隆は東西文明の融合と和の文明を併せ持った日本の地から展開していくのではないでしょうか。今日の日本が様々な面で行き詰まりを抱えているのは、新しい時代に入っていくための産みの苦しみのようにも思います。経済成長至上主義から、これからの10年は全体と個の調和の取れた高度な精神文明の発展に向けた10年の始まりと捉えることができるのではないでしょうか。我が国がこの度の東京オリンピックパラリンピックを通して世界の平和と調和を平和の祭典を通して訴える年として位置づけていければ、そして原発の危機から日本を救ったFukushima50と言われた原発を最後まで命がけで守り抜いた人々の尊い犠牲精神を手本として利他愛を世界の人々に示していければ、混乱に満ちた今日の世界に希望の光を与えるきっかけとすることができるに違いありません。皆様とともにそのような1年にして参りたいと思います。本年も何卒、宜しくお願い致します。

【Fukushima50】の真実と今私達が考えるべきこと

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 【Fukushima50】が私達に問いかけるもの
 2019年も、もうすぐ終わりを迎えようとしています。年末年始は私達にとって過ぎ去ろうとする1年を振り返ると共に新しい年をどのような年として迎えていくかを家族とともに、また一人の人間として深く考える貴重な時でもあります。このブログを初めてもうすぐ2年が過ぎようとしていますが、改めてこの1年を振り返ると様々な出会いや、その時々に感じたことが昨日のことのように蘇って参ります。そのような思いでいた時に、映画の予告編で福島原発の真実を伝える【Fukushima50】(フクシマフィフティ)が2020年の3月に上映されることを知りました。2011年3月11日に発生した東日本大震災は、マグニチュード9.0という世界的にも近年類を見ない規模の超巨大地震であり、この地震による大津波によって東日本全体に未曾有の被害がもたらされるとともに、10メートルを超える想定外の津波福島第一原子力発電所を襲いました。

 そして浸水により全電源を喪失した福島第一原発は最悪のシナリオとしてメルトダウンによって想像を絶する被害(最悪5000万人に被害が及ぶ)をもたらすことさえも予測される正に国家存亡の危機でありました。この時、首都圏を含む東日本全体の崩壊の危機を救ったのは政府関係者でも、企業のトップでも、国会議員でもなく当時福島第一原発の所長であった吉田昌郎氏(2013年7月9日 - 食道癌のため慶應義塾大学病院で死去)と最後まで諦めることなく壮絶な闘いを展開し海外メディアが「Fukushima50」と呼んだ名もなき現場の人々でした。この映画の原作はノンフィクションライターの門田隆将氏著の『吉田昌郎福島第一原発』ですが、早速本も取り寄せて読むことにしました。門田氏は「はじめに」の中で、「本書は、原発の是非を問うものではない。・・私はただ何が起き、現場が何を思い、どう闘ったか、その事実だけを描きたいと思う。・・本書は、吉田昌郎という男のもと、最後まであきらめることなく、使命感と郷土愛に貫かれて壮絶な闘いを展開した人たちの物語である」と述べています。私自身最も関心を持ったのも、名もなき人々の心の軌跡でした。

 小説の中身は是非皆様に読んでいただきたいのですが、スピリチュアリストとしての私がこの小説を読み、実際に東日本大震災後に宮城県の被災地を訪れた経験から今のこの時に思うことを書かせていただきます。東日本大震災は、長い日本の歴史の中でも特に自然災害という点では過去に経験したことのない大災害でした。直接の地震津波による死者・行方不明者は1万8429人(2019年7月時点)と大変な数に上りますが、今なお5万人以上の方々が避難生活を強いられています。その最大の原因が大量の放射性物質の漏洩を伴う福島原発事故による被害となっています。ただ、この時メルトダウンによる原子炉格納容器爆発による放射能飛散という最悪の事態は回避されました。それは、この著書で記された「Fukushima50」という事故現場にいた名もなき方々の尊い犠牲精神があって私達が今も生かされているということでもあります。

今求められる先人達への感謝と利他愛の実践の道
 今振り返って見ると私自身がスピリチュアリズムシルバーバーチの霊訓に触れてそれを人生の指針とすることになったのも、この未曾有の大災害と無関係ではありませんでした。また多くの方々が生かされていることの意味、愛する方々との別れを通して死とはなにかについて考えるきっかけになったことも確かなのではないでしょうか。シルバーバーチの言葉に「我欲を捨て他人のために自分を犠牲にするほど内部の神性がより大きく発揮され、あなたの存在の目的を成就しはじめることになります。家族的情愛や恋愛が間違っていると言っているのではありません。外に向けてのより広い愛の方が上だと言っているのです。・・愛の最高の表現は己を思わず、報酬を求めず、温かすら伴わずに、全てのものを愛することができることです。その段階に至った時は神の働きと同じです」(シルバーバーチの霊訓1巻8章「愛の力」より)

「Fukushima50」に登場する名もなき人々は、未曾有の危機の中にあって愛する家族や故郷を守るために自らの生命を賭けて全電源の喪失という最悪の環境の中で、最善の結果を求めて困難に挑んで行かれました。その時彼らがどのような覚悟で、その闘いに挑んでいったかを知ることによって私達はそうした犠牲精神が今日の日本の存続と繁栄の礎となっているという事実を改めて知ることが出来ました。彼らは、自ら進んでそのような事態に直面したわけではありません。日頃は私達と変わらず日常生活を送るごく平凡な人々であったと思います。しかし、その時、その瞬間に数多くの人々の運命や未来が彼らの覚悟や行動に委ねられました。そして彼らの自己犠牲の精神と冷静な判断による行為によって多くの生命が救われました。2019年を終えるにあたって、もう一度9年近く前の出来事に思いを馳せると共に、人としてどのような内面のあり方が、最も大切なものであるかを改めて考えるきっかけにしたいと思います。皆様もどうぞ、新しい年を迎えるに際して今生かされていることへの感謝と利他の心を持って迎えられますよう祈念して今年最後のメッセージに代えさせていただきます。

※「Fukushima50」の公式サイトは以下
https://www.fukushima50.jp/
 

 

持続可能な世界の実現~地球倫理からスピリチュアリズムへ~

 

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デイヴィッド・クリスチャン著『オリジン・ストーリー』138億年全史

オリジン・ストーリーに見る地球人類のルーツ 
 先回のブログを書くことと前後してこれからの自分のミッションとも関係してきそうないくつかの書籍に出会いました。一つは先回のブログでも紹介したユバル・ノア・ハラリ氏の最新刊の『21Lessons』です。そして今回紹介するのはオーストラリアのマッコーリ大学教授(同大学ビッグヒストリー研究所所長)のデイヴィッド・クリスチャン氏の『オリジン・ストーリー 138億年全史』です。『21Lessons』に関しては一部先回のブログで述べさせていただきました。いずれの著者も現代を代表する知の巨人ですが、共通しているのは現在の科学技術によって明らかにされた宇宙史、地球史、人類史という共通認識を基盤として、これからの人類の或いは世界の方向性について様々な視点から俯瞰して書かれている点です。
 中でもスピリチュアリストとして最も影響を受けたのは今回紹介する『オリジン・ストーリー』です。これまでの私が書かせていただいたブログを読んでいただければ、おわかりと思いますが、私がスピリチュアリズムに興味を惹かれ、今では人生を生きていく上での指針となったのは、事実として死後の世界が存在し、人間の想像上の存在としてではなく、現代人の理性や知性を持ってしても多くの点で矛盾をきたすことなく納得の行く普遍の真理として明らかにされたその思想体系にありました。高級霊からの通信内容を読み進め、それを行動原理として日々の人生を歩んでいく中でそれは徐々に確信に変わって行きました。今回読ませていただいた『オリジン・ストーリー』は現在の科学技術や文化人類学、考古学などの蓄積された人類の英知を集めて明らかにされつつある宇宙誕生から今日私達が生きる現代までの宇宙史、地球史、人類史を人類全体の共通認識(一つのビッグヒストリー)としてまとめられた書物です。
 シルバーバーチの霊訓を始めとして高級霊からの霊界通信を体系的に整理して分かりやすい形でまとめられたスピリチュアリズムの思想体系は、それ自体が人類史の中で至高の価値をもったものですが、『オリジン・ストーリー』は客観的な事実として宇宙の誕生から現代までを一貫した納得の行く知見として私達に与えてくれます。人類はこれまで、自分たちのルーツについて科学的な方法論から、また一方では人文科学や宗教的なアプローチなど様々な方法論で、世界の真の姿を探求して参りました。ここ100年間で科学技術の普及によって人類は急激な人口の増加によって膨大な化石燃料を始めとして地球上に蓄積されて来たエネルギーを消費して、地球生態系に不可逆的な影響を与え、このままの勢いでの成長発展が不可能な臨界点を迎えました。1970年代にローマ・クラブが『成長の限界』というリポートを出して、其の頃から持続可能な世界の実現ということが言われて来ました。また以前のブログで紹介したバックミンスター・フラーは1963年に『宇宙船地球号の操縦マニュアル』を世に出して、宇宙から地球を見るという視点、グローバルという視点を与えてくれました。

スピリチュアリズムによる精神革命と科学的思考の接点
 2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)「持続可能な開発のための2030アジェンダにて記載された2016年から2030年までの国際目標」は国連だけでなく国や企業や個人にとっても共通の課題となっています。つまり人類は物質的な成長・発展モデルの限界を知って、今日持続可能な世界を実現するために地球レベルでの真のゆるやかな共同体モデルを模索せざるを得ない状況に来ているのです。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)などもそうした一連の動きの一つです。また資本主義という経済システムも様々な矛盾を呈し、神の見えざる手だけに頼っているだけでは事態は解決できないことに多くに人々は気づきつつあります。
 『オリジン・ストーリー』を読んでみて、改めて今人々はトータルな意味での人類(ホモサピエンス)の歴史を現代の最先端の科学が明らかにした知見を基に再認識するとともに、3次元の物質的な枠を超えて死後の世界も含めた深い精神性に基づくトータルな世界観、人生観を再構築する時期に来ているのではないかと感じました。1848年から始まったスピリチュアリズム運動は、死後長い時間を霊界で過ごして来た高級霊達が危機に陥っている人類の未来に希望の灯火(ともしび)を与えんとして地上の霊媒を通して伝えてきた最高の英知(叡智)です。地上人類は科学的思考という武器を手にして、これまで先祖から受け継がれて来た知識をDNAという形式だけでなく客観的事実として、宇宙を正しく認識しようと努力を傾けて来ました。それが現代科学の礎であり、人文科学の礎です。スピリチュアリズム運動によってもたらされた霊的真理は他界しても尚生き続ける高級霊がある意味で私達の大先輩として人類全体に贈ってくれた最大のギフトです。私達は危機の時代を生きると同時に、最大の恩恵に預かることができる時代にも生きていると言えます。是非、多くの皆様が今回紹介した『オリジン・ストーリー』を読まれるとともにスピリチュアリズム普及会のまとめられた『スピリチュアリズムの思想体系』に触れる機会を持っていただければ幸いです。 

◯オリジン・ストーリー 138年全史 (下記御覧ください)
https://www.chikumashobo.co.jp/special/origin_story/

スピリチュアリズムとは (スピリチュアリズム普及会のHPより)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~spk/about_sp/index.htm

 

 

 

「無知の知」と今日における真理を探求することの重要性

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 1787年、ジャック=ルイ・ダヴィッドによって描かれたソクラテス

ソクラテスの説いた不知の知の自覚とフェイクニュース
無知の知」とは、古代ギリシアの哲学者であるソクラテス(紀元前469年頃 - 紀元前399年4月27日)の「知らないことを自覚する」という哲学の出発点に向かう姿勢を表現した言葉です。「無知」ではなく「不知」の方が適切であるという論もあります。それは、無知とは知識が欠けることや愚かなことを意味していますが、ソクラテスが自覚しているのは「知らないこと=不知」であるためです。インターネットの流通によって世界中で起こったであろう出来事が比較的短時間にニュースとして多くの方が触れる機会が増えて来ました。このようなブログやSNSを通して、私達はテレビや新聞で流れている報道というある種のフィルターがかかった情報だけでなく編集という作業を通さずに個人が発信する情報に触れる機会も多くなっています。
 一方で先回の米国の大統領選挙ではフェイクニュースという言葉が多く使われましたが、何者かが意図的に情報を操作してそれによって事実が捻じ曲げられて伝わるということが頻繁に起こっているとを多くの人が感じ始めています。ベストセラーになった「サピエンス全史」で知の巨人として世に知られるユヴァル・ノア・ハラリ氏は最新刊の「21Lessons」の中で、「ポスト・トゥルース」の章でこうしたフェイクニュースは現代に特化した特色ではなく何十億の人が2000年以上信じたものは例え虚構であってもフェイクニュースとは言わず、宗教となる場合もあると大胆な表現を用いています。ハラリ氏は、宗教の果たしてきた人類への多大な貢献という事実を決して過小評価しているわけではありませんが、事実に照らしてその功罪についても客観的に述べているのです。ハラリ氏は1976年に生まれたイスラエルに在住するユダヤ人ですが、ユダヤ教も含めて他の一神教全体を歴史の中で客観的に位置づけて、その功罪について冷静な目で明らかにして参ります。それは、宗教に限らずマルクス主義スターリニズムについてもそれによってどれほど多くの人類が犠牲になっていったかを歴史的な事実を通して明らかにしているのです。

何が真実かを見極める目の重要性
 最近観た映画でも「バイス」というハリウッド映画が正にこのフェイクニュースによってもたらせられた悲劇を扱った映画でした。それは米国における9.11同時多発テロからイラク戦争に至る過程で、テロの首謀者はウサーマ・ビンラディン率いるアルカイダであるが、フセイン時代のイラクテロ支援国家であり、大量破壊兵器を製造して米国をはじめとした西側諸国を攻撃しようとしているという根拠のないフェイクニュースがその原因であったことを暴露しています。当時のマスコミは米国の当時の権力者の意図的なフェイク情報を流し続け、結果としてイラク戦争が起きてバクダッドが陥落し、公衆衛生専門家が行った2013年の調査ではイラクでは約50万人の命が直接的、間接的に奪われたと言われています。
 マスメディアだけでなく、個人が情報発信するブログに至るまで私達が目にする情報は多岐に亘っています。例えば地球環境の変動という事実は多くの人々が共有していますが、地球が温暖化に向かっているのかどうか、その主要な原因が人間社会で発生した二酸化炭素が主要な原因であるのかについては、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)などの多くの国際機関が警鐘を鳴らしていますが、もう少し長い目で見れば現在は間氷期であり、氷河期に向かっているという識者もいます。つまり同じ地球上に生きていても、寄って立つ基盤や学説によって全く違った結論に至ることもあるのです。
 私達は全知全能ではない以上、限られた情報の中からできるだけ意図的なフェイクに流されずに自らの理性と持てる知識や知恵によって真実はどこにあるのかを追求せざるを得ません。皆が同じ方向を向いている時には特に注意が必要です。私達は今になって2度の世界大戦、日本にとっては特に太平洋戦争は如何に愚かな戦争であったかを訴えることに殆どの人は反対しないでしょう。では1930年代に日本で生活していた人々の中でどれだけの人が米国との戦争に正しい根拠を持って反対することが出来たでしょう。

人類史を俯瞰して見る目と霊的視野の必要性
 全てのことがわからなくても私達には、一つだけ確かなことがあります。それはソクラテスの言葉を借りれば、自分が不知=「知らないことを自覚する」ということです。その上で、今世界で起こっていること、自分の身の回りで起こっていることは果たして如何なることかを高いアンテナを持って、冷静に極力感情を交えずに理解しようと務めることが重要です。ハラリ氏は、「サピエンス全史」では、人類の過去を見渡し、ハラリ氏の言葉を借りれば、ヒトという取るに足らない霊長類が地球という惑星の支配者となる過程を考察しました。また「ホモデウスーテクノロジーとサピエンスの未来」では、生命の遠い将来を探求し、未来の人類の姿を考察しました。そして、最新刊の「21Lessons」では今、ここ(現代)にズームインしたと述べています。
 まだ著者の三部作全てを読めてはいませんが、実に客観的に今日の人類の姿を偏見を交えずに叙述している点は素晴らしいと思いました。スピリチュアリストの自分として、一つだけ考慮して欲しい点は、今見えている現実という世界が全てではなく、人間は人生を終えた後も永世する存在であり、肉体の死後も霊的世界で永遠に行き続けるという事実です。科学的に証明できない部分もまだまだ多く存在しているとはいえ、誰も否定する根拠も存在しないこの問題も是非考察していただきたいと思います。ただ現代人として世界をどのように見つめるかについては共感することの多い著書でした。現実世界に生きる私達は、様々な情報が絶え間なく行き交う今日の世界にあって、何が真実であるのか、そして宇宙を支配する真理(法則や摂理)とは如何なるものであるかをこれからも謙虚に求め続ける必要があります。私自身、これからも真理を探求し続け、常に謙虚に自分の不知を自覚しながら、理性と今の段階での霊的視野で世界を俯瞰できるように努めていきたいと感じています。